ライターの収入・平均年収
ライターの平均年収は約259万円から553万円だと言われています。月収にすると18万円から46万円程度です。年収は、ライター自身が企業に所属しているのか個人事業主なのかで異なります。フリーランスの場合には、多様な働き方をしているライターがいるため、平均すると低めになります。反対に、企業に所属しているライターの場合には比較的高めになります。
出典:『はたらいく2014~2015 職種別平均年収・月収100職種徹底調査』
『2019年版 職種別 モデル年収平均ランキング』
『国税庁 平成30年分民間給与実態統計調査結果 統計表』
『はたらいく2014~2015 職種別平均年収・月収100職種徹底調査』に関して、はたらいくに登録しているのは地域の企業が多く、その平均のため低い結果となっているという面もあります。日本全体の個人事業主の平均年収が270万円。それに対してライターの平均年収は259万円となっている。
正社員で働くコピーライター、テクニカルライターの年収
正社員として企業で働くライターは、フリーランスで働くよりも平均収入や報酬が高い傾向にあります。
正社員ライターの年収
- テクニカルライターの年収:490万円
- コピーライターの年収:553万円
- 記者・ライターの年収:463万円
テクニカルライターやコピーライターの場合には、より給料が高くなる傾向があります。テクニカルライターとは、取扱説明書や技術書などのライティングを専門とするライターです。コピーライターとは、広告などのキャッチコピーを書く専門職です。
コピーライターやテクニカルライターの年収は、所属する企業によって大きく変わります。大手企業や上場企業の場合には給料は上がりやすい傾向にありますが、中小企業の場合は大きくは上がらないケースもあると言います。
また、新聞社で働く記者の年収は、初任給でも約300万と言われています。
参考:朝日新聞社『待遇と勤務』
フリーライターの年収は?
ライターの中でも大部分を占めるフリーライターの年収は、3人に1人が200万円未満だと言われています。ただし、月の平均勤務時間は半数以上が時短勤務(140時間未満)のため、時間あたりで見ると一概に低いとも言えません。
年収 | 割合 |
---|---|
200万未満 | 32.0% |
200〜400万未満 | 26.9% |
400〜600万未満 | 21.5% |
600〜800万未満 | 8.2% |
800〜1000万未満 | 5.5% |
1000〜1200万未満 | 2.3% |
その他 | 3.6% |
出典:『フリーランス白書 2019』。分筆系(ライター、イラストレーター、編集者、翻訳、通訳)のフリーランス年収結果から参照。
フリーランスで働くライターは、クラウドソーシングサービスや編集プロダクションでライターとして仕事を行なったり、メディアのライター募集に応募して仕事を得たりしますが、未経験者や副業ライターの場合の収入は低くなりがちです。
有名ライターのリアルな年収
フリーランスのライターでも、高い収入を稼ぎ出している有名ライターも存在します。ご自身が執筆した記事やブログで年収を公開している方の収入は次の通りです。(筆者調べ・順不同・2018年12月時点)
有名ライターの年収
- 肥沼 和之さん (フリーライター・ジャーナリスト):約800万円
- イケダハヤトさん (プロブロガー、ライター、アフィリエイター):約2400万円
- 萩原かおりさん (フリーライター):1000万円以上
出典:
『フリーライターとして稼いでいく方法、教えます。』
『年収2,400万円のイケハヤ、来年は大きく年収を減らそうと思います……。』
『心の端っこが焦げている』
いずれもライター歴やライティング分野は異なりますが、工夫しながら真摯にライティングに取り組んできた結果として、実際に会社員時代よりも多い報酬を得られています。このように、ライターはスキルがあれば高収入を狙える職種でもあります。
ライターの年収には格差がある
ライターの収入には大きな格差があると言えます。会社員のライターとして働くのか、フリーライターとして働くのか。フリーライターの中でも未経験の初心者ライターなのか、しっかりとしたスキルで高い年収を狙えるライターなのかによって、かなり開きが出てくることがわかります。
高収入ライターの特徴
ライターの収入は、どのような案件の依頼を受けるかによっても変わります。高収入になるライティング依頼案件としては、次のようなケースが挙げられます。
高収入になるライターの特徴
- 専門知識が必要な分野(金融、医療、法律など)
- 新しい技術、サービスなど(ビットコイン、AIなど)
- 急な依頼の場合
- 認知度や拡散力が高いライター(SEO、SNSでのフォロワー数など)
ライターは顧客の目的を理解することが大切
編集プロダクションの方にヒアリングをした際に「顧客の最終目的に添えるライターは報酬が高くなる傾向がある」とおっしゃっていました。
顧客の目的とは、PV(ページビュー)やコンバージョン(顧客獲得など)です。そのため、10本中10本のバズや検索流入が狙える実力がある、フォロワーが多くPVを集められるというライターは高単価を狙いやすい傾向にあります。
どんな案件でも引き受けて消耗するのではなく、ライターとしての価値を高められるような案件を選んで引き受けることも大切です。
まだ実力がない場合には、実力をつけるか営業力を磨くしかない
まだ実力がないので、どうしたら単価があげられるのか分からない場合には、ニーズがある領域の知識をつける、PVを集められるようになる、営業力を磨くといった観点があります。他のライターとの差別化が図れるポイントはどこなのかを検討してみてもよいかもしれません。
原稿料の相場からライターの収入を考える
フリーライターの募集を確認したところ、1記事あたりの価格は以下のような料金相場のようです。
1記事あたりの原稿料の相場
- 初心者案件:1円〜1000円
- 一般の案件:1000円〜1万円
- スキルが必要な案件:1万円〜10万円
- 難度の高い案件:10万円〜150万円
ライティングを行う内容や、どのメディアで書くか、ライター自身の経験やスキルによって同じ文字数でも原稿料の料金は大きく異なるのが実情です。またどのような分野の記事を書くのか、紙媒体かWEB媒体のどちらで書くのかによっても給料が変わってきます。
文字単価からライターの収入を考える
ライティング経験がない初心者ライターの場合、文字単価で案件を引き受けるケースがあります。初心者歓迎・スキル不要といった案件の場合は、文字単価が0.1〜1円となることがあります。1文字0.1円の場合は、100円(1000文字)、500円(5000文字)と時給換算すると1000円に満たないケースも多くあります。
文字単価の相場
- スキル不要のライティング:0.1〜1円
- スキルが多少必要なライティング:1〜3円
- スキルが必要なライティング:3円〜
初心者ライターでクラウドソーシングなどで依頼を受ける場合には、文字単価で計算されることが多くあります。しかし、スキルが必要なライティングの場合には、文字単価ではなく1記事あたりの料金で計算されるケースが多いという傾向があります。
在宅ライター、副業ライターは儲からないのか?
フリーライターは、資格や経験がなくてもなれる職業のため、初心者や未経験ライターが多いようです。そのため一律に「在宅だから稼げない」「副業だから儲からない」というわけではなく、高収入になるためにはしっかりとしたスキルや経験が必要だということです。
例えば、1記事3万円の記事を月に10本執筆する場合は、月収30万円(年収360万円)、1記事5万円の案件を月に10本執筆する場合は、月収50万円(年収600万円)となり、決して低すぎる収入ではありません。
ライターの仕事内容
ライターの仕事内容は、記事を書いて読み手に情報を伝えることです。ライターというと華やかなイメージを持つ場合もありますが、実際には大変なこともあります。しかし、近年Webメディアの増加やコンテンツマーケティングの流行により、ライターの仕事は増え続けています。
ライターになるには
未経験でもクラウドソーシングの求人に応募することでライティングの仕事を引き受けることでライターになることができます。就職をしなくても、よい記事を作成できればフリーランスとして在宅ワークや副業でも十分に安定した収入を得ることも可能です。
クライアントとの信頼関係が重要
フリーライターとして活躍するには、文章力はもちろんのことクライアントに信頼してもらうことが重要です。締め切りを守る、連絡には返信するなどの基本的なコミュニケーション力が必要です。何より、ライターは作家ではありません。自分が書きたいことではなくクライアントが言いたいことを文章で表現する黒子であることを忘れずに、依頼者との関係を築いていくことが求められます。
収入にばらつきがある実力世界
ライターの年収は、スキルや経験により大きなばらつきがありますが、決して高収入が見込めない仕事ではありません。文章力やスキルを磨きながら取り組むことが必要といえるでしょう。