句読点とは
句読点とは日本語の文に付ける句点と読点のことで、読み方は「くとうてん」です。「くどくてん」と読む方がいますが間違いです。
読点と句点の違いとして、読点は文の切れ目に打つのに対して、句点は文の最後に打つものです。使い方には一定の決まりがあるため、ここでは句点や読点の打ち方について、一般的なルールを解説します。
読点とは
読点とは「、(テン)」のことで、読み方は「とうてん」です。「どくてん」と読む方がいますが間違いです。読点は、文の途中に付けて、文を読みやすくしたり、誤読を避けて内容を正しく伝えたりするのを助けます。
【読点のルール】読点を打つ位置
読点は、文を区切る場所や誤読を防ぐ場所などに打ちます。多く打てばよいというわけではなく、以下のように適切な場所に打つことで、文の内容を分かりやすくしたり、誤解を減らしたりすることができます。
1. 文が切れる場所
文が切れる場所に読点を付けます。以下の例文では「20日」の位置で文が切れるため、読点を打って文を区切ります。
障害発生時の部長は20日、金沢市を訪れ「今後はより慎重に対策していく」と話した。
障害発生時の部長は20日金沢市を訪れ「今後はより慎重に対策していく」と話した。
2. 誤読を防ぐ場所
漢字やひらがなが連続するときや、名詞を並列で書くときに読点を打って文を区切ります。以下の例では「思うのでこれを」とひらがなが連続している箇所に対して読点を打って、誤読を防ぎます。
心構えとして大切なことが書いてある書籍だと思うので、これを紹介することにしました。
心構えとして大切なことが書いてある書籍だと思うのでこれを紹介することにしました。
3. 主語のあと(主語が長いとき)
主語が長いときには、主語のあとに読点を打ちます。主語の後に読点を打つことで、主語をはっきりさせることができます。
2022年2月にこの賞を受賞したニューヨーク在住のアジア系の女性は、今でも舞台を中心に活躍しています。
2022年2月にこの賞を受賞したニューヨーク在住のアジア系の女性は今でも舞台を中心に活躍しています。
4. 修飾関係を明確にするとき
文の修飾関係が分かりにくく、意味が何重にも受け取れるような場合には、読点で区切ることによって、修飾関係を明確にします。
北島さんと、友達の姫川さんが、私の家まで遊びに来た。
(「北島さん」と「友達の姫川さん」の後を読点で区切ることで、遊びに来たのは二人だと判断できます。「北島さんと、彼女の友達の姫川さんが、私の家まで遊びにきた」とすることでさらに分かりやすくなります)
北島さんと友達の姫川さんが、私の家まで遊びに来た。
(「北島さんと友達の姫川さん」が一人で、私の家まで遊びにきたことが分かります。「姫川さんが私の家まで遊びにきた。彼女は北島さんの友達です」とすることでさらに分かりやすくなります)
北島さんと友達の姫川さんが私の家まで遊びに来た。
(家まで遊びにきたのが誰なのかが、すぐには判断できません)
5. 名詞を並列で書くとき
名詞をいくつも並べて書く場合には、名詞と名詞との間に読点を付けます。
山も、川も、谷も全てが美しい。
山も川も谷も全てが美しい。
読点を使わない位置
一方で、次のように主語が短い場合や接続詞の後は、読点を付けなくても問題ありません。読点は、打ちすぎても少なすぎても文が読みにくくなるためです。
1. 主語が短い場合
主語が短い場合には、読点をつけると煩わしくなってしまうため、主語のあとに読点を付けません。以下の例では主語の後に読点を付けて書くこともできますが、読点がなくても十分に理解できます。
その情報は信頼できない
その情報は、信頼できない
2. 接続詞の後
「なお」「また」といった接続詞のあとには、原則として読点を付けません。
また彼はこうも言った。
また、彼はこうも言った。
接続詞のあとに読点を打つかどうかに関して、文法上は打っても打たなくても誤りではありません。句読点の基準は1946年に文部省(現、文部科学省)が『くぎり符号の使ひ方』にまとめています。そこでは、その文章を口に出したときの言葉の様子である「口調」によって読点を省略するとあります。実際に打つべきかどうかは文章で伝えたいイメージによるのです。さまざまな意見がありますが、接続詞の後に読点が入ることで、話しながら考えている印象になりがちだという指摘(『新しい文章力の教室』唐木元など)や、そもそも「そして」などの接続詞を使うこと自体が、小学生のような稚拙な印象を生む原因になるという指摘(『伝える力』池上彰)もあります。一方で、接続詞は文相当の役割をするため必ず打つようにしている(『ていねいな文章大全』石黒圭)という指摘もあります。
3. かぎかっこの前後
かぎかっこの前後には読点を付けません。付けても間違いではありませんが、かぎかっこによってすでに文が区切られているため、なくても問題ありません。
今後の進め方については「技術担当に確認します」と述べた。
今後の進め方については、「技術担当に確認します」と述べた。
句点とは
句点とは「。(マル)」のことです。文の終わりを表すために文の最後に使います。句点は読点に比べるとルールが少なく分かりやすいので間違えることは多くありません。
【句点のルール】句点を打つ位置
句点は文の終わりに付けます。ただし以下のように、かぎかっこの中に句点がある場合などでは、句点を付けなくてもよいことがあります。
句点を使わない位置
1. かぎかっこの文末
かぎかっこの文末には句点を使いません。
「この文章は未完成だ」
「この文章は未完成だ。」
かぎかっこの直前に主語があり、述語が省略されている場合には、かぎかっこの外に句点を付けます。例えば、次のような場合です。
彼は一言「この文章は未完成だ」。
2. 丸かっこの文末
丸かっこの中の文には句点を使いません。
(説明を参考にします)
(説明を参考にします。)
丸かっこの中身が部分的な注釈の場合には、丸かっこのあとに句点を付けることがあります。例えば、次のような場合です。
開催は24日(日本時間25日)。
丸かっこの中身が文章全体の注釈、筆者名、クレジットなどの場合は、かっこの前に句点を付けることがあります。例えば、次のような場合です。
彼らは良質のコンテンツ制作で成功を収めた。(編集部 田中緑)
新聞や書籍などの一般的な文章ではかぎ括弧や丸括弧の文末に句点を使いませんが、教科書の場合には「おはよう。」といったように、カッコの中の文末にも句点を使います。参考:「くぎり符号の使ひ方」
さらに詳しく:『プロフェッショナルライティングガイド』
句読点の付け方に迷うときには「AI文章校正ツール」でチェック
句読点の付け方に気を配ることによって、より多くの人にとって分かりやすい文を書くことができます。しかし、自分で書いた文のすべてに対して、句読点のチェックを行うのは簡単ではありません。
そこで注目されているのが、AI文章校正ツールの「wordrabbit(ワードラビット)」です。wordrabbitを使うことで、句読点の使い方に違和感のある文を即座に検出し、修正案を提示します。下記の画像は、wordrabbitを用いた添削の実例です。
文章を書くのが苦手だと感じたら、文章を貼り付けるだけ
添削を始めるには、次の画像のように文章を画面上に貼り付けるだけです。文章を入力すると即座に、句読点を修正したほうがよい箇所が検知されます。
wordrabbitは自分専用の家庭教師のように、詳細な修正理由も提示してくれます。「なぜ修正が必要なのか」といった理由を確認することで、日々、自分自身の文章力を高めることができます。
wordrabbitはSaaS型サービスとして提供されているため、高額な初期投資を必要とせず、常に最新のAI技術を利用できるメリットもあります。そのため、コストパフォーマンスに優れた、最先端の校正ツールが手軽に活用可能です。このように、wordrabbitは添削の効率を大幅に改善し、質の高い文章を短時間で学習するための強力なサポートツールとなります。
まとめ:句読点のルールを理解して分かりやすい文章を書く
句読点(句点・読点)の使い方やルールを解説しました。分かりやすく、誤解のない文章を書くために、句読点の使い方は重要なポイントです。
文章を書くのが苦手だと感じる方も、適切なツールを使えば、句読点の使い方を効率的に学ぶことができます。この記事が、皆様の文章作成、ひいては日常のコミュニケーションにおいてヒントとなれば幸いです。文章は、あなたの考えを世界に伝える力強い手段です。必要に応じてwordrabbitを活用して、その力を最大限に引き出しましょう。