「い抜き言葉」の意味

「い抜き言葉」とは、「書いてる」「歩いてく」のように「い」を省略する表現です。日本語の話しことばで頻繁に使われる「くだけた表現」で、日常会話で定着しています。

大辞林には「てる」の説明として、「『ている』の転。話しことばでのくだけた言い方。上に来る語によって「でる」ともなる。動作・作用が継続・進行している意を表す」と記載されています。このように「い抜き言葉」は辞書に載るほど一般的な表現ではありますが、話しことば特有の表現のため、フォーマルな書きことばでは違和感を覚える方が多くい¥ます

「い抜き言葉」は文法的に正確か?

「い抜き言葉」は文法的には正確ではありません

「い抜き言葉」は補助動詞として使われている「〜ている」「〜てくる」などから「い」が脱落しています。助詞に動詞の語尾を加えたものだけが残り、語幹が省略された表現です。

ビジネス文章で「い抜き言葉」は使ってもよいか?

ビジネス文章では「い抜き言葉」は違和感があるため、使わないようにするのが適切です。会話での話しことばでは普通に使うことができますが、特にフォーマルな文章作成の場面では使いません。

ただし、会話のニュアンスを出したい場合には意図的に「い抜き言葉」をそのまま使うケースもあります。例えば新聞などにおいても、取材時のコメントとして「い抜き言葉」がタイトルや本文にそのまま使われています。

  • 照ノ富士、初場所へ「できることやってる」 出場へ意欲
  • 「今までダンスレッスンしてて、このあとが撮影なんだっけ?」
  • 自社株買いについても、23年は思ったより増えてないよね。年間予想は約9兆円。

(いずれも出典は日経新聞)

ビジネス文章においても、利用者からのレビューを資料に掲載したいシーンや、会話調のコンテンツで意図的にくだけた雰囲気にしたいシーンなどでは、「い抜き言葉」をそのまま用いることがあります。その際には、他の文章と区別できるようにカッコ書きで書いたり、文章全体のトーンが会話調になるように書いたりすることによって、読み手にとって違和感のない状態にすることが必要です。

「い抜き言葉」と「ら抜き言葉」の違い

「い抜き言葉」と似たものとして、「ら抜き言葉」「さ入れ言葉」「れ足す言葉」などがあります。いずれも話しことばではよく使われる表現ですが、ビジネス文章などの書きことばでは違和感が強く、使用は避けた方がよいでしょう。

「ら抜き言葉」とは

ら抜き言葉」は、可能の意味の「られる」から「ら」が省略された表現です。

「ら抜き言葉」の例

ら抜き言葉 本来の表現
見れる 見られる
着れる 着られる
寝れる 寝られる

「さ入れ言葉」とは

「さ入れ言葉」は、本来必要のない箇所に「さ」を加えた表現です。

「さ入れ言葉」の例

さ入れ言葉 本来の表現
休ませていただく 休ませていただく
量が少なすぎる 量が少なすぎる
プレゼンテーションの方法を知らなすぎる プレゼンテーションの方法を知らなすぎる

「れ足す言葉」

「れ足す言葉」は、本来必要のない箇所に「れ」を加えた表現です。

「れ足す言葉」の例

れ足す言葉 本来の表現
フランス語も読め フランス語も読める
きれいな文字が書け きれいな文字が書ける
攻撃を防げ 攻撃を防げる

「い抜き言葉」の例:プロフェッショナルなビジネス文書作成のために

ビジネス文書で見受けられる「い抜き言葉」の例として次のようなものがあります。このような言葉を使わないようにすることによって、より品質の高い文章を作成することができます。

い抜き言葉 正しい表現
乗ってく 乗って
歩いてく 歩いて
来てる 来て
見てる 見て
読んでる 読んで
書いてる 書いて
操作してる 操作して
解釈してる 解釈して
座ってる 座って
伝えてる 伝えて
抜けてる 抜けて
紛れてる 紛れて
いただいてる いただいて
お話ししてる お話しして
言ってる 言って

AI文章校正ツールを活用して「い抜き言葉」を効率的に修正する

このように、特にビジネス向けの文章では「い抜き言葉」を修正することが望ましいといえます。論文や作文などのフォーマルな文書においても同様です。

「い抜き言葉」を修正する場合、人の目で添削を行うこともできますが、見逃してしまう場合もあるうえに、添削には時間がかかります。

そこで利用したいのが、AI文章校正ツールです

AI文章校正ツール「wordrabbit(ワードラビット)」は、文章を入力するだけで、綿密な修正候補を即座に提示します。下記の画像はwordrabbitを使用した実際の校正例です。

AI文章校正wordrabbitでい抜き言葉を発見する画面

AI校正ツールの利点:正確性向上と時間短縮

校正作業を始めるには、次の画像のように文章を画面上に貼り付けるだけです。

実際の修正例

以下の画像のように細かい修正理由を確認したうえで、修正を反映するかしないかを選択することができます。修正はワンクリックで可能。従来のツールでは見逃されがちな細かな誤りも見逃さず、校正作業の精度を向上させることができます。

実際の改善例

wordrabbitはSaaS型サービスとして提供されているため、高額な初期投資を必要とせず、常に最新のAI技術を利用できます。そのため、コストパフォーマンスに優れた、最先端の校正ツールが手軽に活用可能です。このように、wordrabbitは校正作業の効率を大幅に改善し、質の高い文章を短時間で提供するための強力なサポートツールとなります。

「い抜き言葉」を修正してビジネス文書の品質を高める

この記事では、「い抜き言葉」とは何か、ビジネス文章における使用方法について、具体的な例を交えて深掘りしました。ビジネスコミュニケーションにおいて「い抜き言葉」を意識することは、文章の品質を高め、プロフェッショナルな印象を与える鍵となります。

多忙なビジネスシーンにおいて、「い抜き言葉」などのミスを時間をかけずに効率的に添削するには、AI文章校正「wordrabbit」を使った添削が有効です。単なる誤字脱字のチェックだけではなく、文体の統一やビジネス用語の適切な使用を支援し、文書全体の印象を向上させることができます。ビジネス文書の品質を次のレベルに引き上げるために、AI校正ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。