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「文章力を向上させたい」「文章の書き方を知りたい」という悩みを持っていませんか。文章力とは、読み手に分かりやすい文章を書く能力を意味します。必要なのは頭の良さやセンスではなく、技術です。この記事では、文章力が上達するためにおすすめの、実用的な文章の書き方について、例文やおすすめの本を交えて取り上げます。日本語文章を書くためのコツやポイントを理解するためにお役立てください。
Maki Higashi
株式会社Remedies CEO / UX Writer文章力とは、読み手にとって分かりやすい文章を書く能力のことです。文章の書き方を身につけるためには「思った通りに書けばいい」「話すように書けばいい」と言われることもあります。しかしこのような方法は、数々の文豪によって昭和初期から繰り返し否定されてきました。
では、分かりやすい文章が書けるようになるためには、何が必要なのか——。さまざまな文献の中から、必要な技術を取り上げます。
文章力とは、「読む人にとって、分かりやすい文章を書く能力」です。読む人が内容を理解できるようにする必要があります。そのためには、読む人が分かる言葉で、理解できる順番で書くことが前提です。
自分の書きたいように書いた文章は読みにくく、読む人を置いてきぼりにします。例えば、「テレビ会議」の方法を知らない小学生に向けて、やり方を説明する文章を書くためには、小学生が分かる単語を使わなければ理解できません。いきなり「ブラウザ」と言われても分かりません。書く人が「自分の思った通りに書く」のではなく、読む人が理解できるように書くという観点が大切です。
文章力を鍛えるには、いくつかの技術を学ぶ必要があります。主語と述語の関係や、修飾語と被修飾語の関係を意識するだけで、読み手の分かりやすさは向上します。
次の例では、良い例が、主語と述語の関係が自然なのに対して、悪い例では不自然です。主語である「美容院にいけない理由は」に対して「現状です」が述語となっています。
美容院に行けない理由は、忙しいのが現状です。
美容院に行けない理由は、忙しいためです。
修飾語と被修飾語は近くに配置します。
次の良い例では、「丁寧に」と「書きます」の距離が近くに配置されています。一方、悪い例は、「丁寧に」と「書きます」の距離が離れています。
丁寧に私は文章を書きます。
私は文章を丁寧に書きます。
修飾語と被修飾語は、長い修飾語をできるだけ前に置く、時や場所をあらわす修飾語を先に書くといった点に配慮することで読みやすくなります。
参考:修飾語・被修飾語の関係
助詞には複数の意味があるため、どのシーンでどの助詞を使うかをしっかりと理解する必要があります。
19時より第3会議室で育児セミナーを開催いたします。開催後は会社より居酒屋に移動して懇親会を開催いたします。より多くの皆さまにご参加いただけますようお願いいたします。
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「より」には、比較・場所や時間の始点をあらわす意味の2つがあります。場所や時間の始点をあらわす意味の場合には「から」に言い換えたほうがわかりやすくなります。このように、助詞の使い方をコントロールすることで、わかりやすい文を書くことができるようになります。
文法の中でも難しいと感じる人が多いのが敬語です。中でも、尊敬語と謙譲語の使い方が間違っているケースがよく見られます。
お手洗いはあちらになります。
お手洗いはあちらです。
「〜になります」は、前の状態から新しい状態に変わる際に使う敬語表現です。お手洗いはもともとお手洗いで新しい状態に変わっているわけではないので誤った敬語です。「30年間使用したものがこちらになります」など、比較対象とセットにする場合には「なります」という形で使うことができます。
文章力を鍛えるには、様々なパターンの文章の中から、よいものを見つけて真似することが重要です。
世の中にはよい文章と悪文があります。悪文とは、わかりにくく下手な文章のことを意味します。悪文は、読み手が読んで理解するのにストレス・時間がかかり、意味が何通りにもとれることが特徴です。逆によい文章は、わかりやすく、意味が1通りにとれます。
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悪文のほうは、1文が長すぎて読んでいて非常にストレスがかかります。また、主語・述語の関係が理解しにくく、結論がよくわかりません。何でも真似すればよいというのではなく、悪文とよい文章と見分ける力を身につけ、わかりやすい文章に出会った時に、その構成や言葉の使い回しを自分のものにすることが大切だと覚えておきましょう。
文章構成とは、文章の話題の順番や配置のことを指します。構成をしっかりと作ることで、わかりやすい文章を書くことができます。
構成を作る際には、誰に向けた記事かを具体的に考える必要があります。1つの記事に対して、具体的な1つのターゲットを設定して、その人に向けて読んでほしい情報をしっかりとまとめます。
Webの文章では、タイトル→導入→背景→本題→まとめという順番で書くのが最も一般的なテンプレートです。慣れないうちは常にこの流れで書きます。
文章構成の型
<タイトル> 一言で結論を書く。
<導入> 興味を持ってもらえるようにキャッチーで呼びかけるような導入。共感、わかりやすさを重視する。
<背景> なぜその話が大切なのかの意味づけを行う。
<本題> 内容ごとにいくつかの章立てにして説明する。結論は先に書く。
<まとめ> これまでの内容を総合して一言でまとめる。
構成を作ったら、構成を見るだけで文章で言いたいことが伝わるかを確認します。記事や文章を読む人は、文章の一字一句をしっかりと読んでくれるわけではありません。
構成を作り終えたら、本文を書きはじめます。文章をわかりやすく書くために注意すべきチェックポイントを紹介します。
文章の中で、同じ言い回しや言葉を連続させると、分かりにくく、しつこい文になります。
文章を上手に書くには、文章を何度も練習することが必要だ。本を読むことも文章が上手になるにはよい方法だ。
文章を上手に書くには、何度も練習することが必要だ。本を読むこともよい方法だ。
上記の例では、文章・上手という表現が何度も使われていることで理解しにくい文章になってしまっています。削っても意味が通じる場合は思い切って削りましょう。
Webの文章では難しい感じや表現は極力避けて、別の言葉に言い換えるようにします。中学校レベルの漢字・表現で書くように心がけることで、誰にでも読みやすい文章を書くことができます。
NGな表現例 | OKな表現例 |
---|---|
冗長 | しつこい |
齟齬 | くい違う |
安価 | 安い、リーズナブル |
相違ない | 違いない |
先般 | この間、この前 |
難しいかもしれないと感じた場合には、類語辞典で調べて別の言葉に言い換えます。
また、どうしても使いたい場合には、読み方が分からない人もいるかもしれないのでフリガナを打つなどの工夫をするとよいでしょう。
文章中にもかかわらず、口語を使ってしまう場合があります。次のような口語を文章中に混ぜないようにします。
文章中では使わない接続詞
なので、ですので、だけど、それに、
Webの文章中では、接続詞がなくても意味が通じることがほとんどです。あえて使う場合でなければ、接続詞の多用は文章を読みにくくするため、不要な接続詞は削りましょう。
一文が長すぎると、文章が読みにくくなるだけではなく、主語が分かりにくくなってしまいます。一文に書く内容は1つだけにします。
私たちのサービスのユーザーアンケート調査によると、書籍のリライトを依頼したいタイミングは、当日から3日以内と回答した人が90.4%と多いため、この新機能の導入により、積極的に働きたいライターと当日や翌日など直近でリライトを依頼したい企業様の業務ニーズが合致するために、依頼件数の増加も見込んでいる。
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同じ語尾が続くと文のリズムが悪くなり、単調な文章になりがちです。
例えば、毎回「です」で終わる文章が続く場合、途中で「〜でしょう」「〜かもしれません」「〜と考えています」「〜が必要です」などの表現を織り交ぜることで、文章が単調でなくなりテンポよく読むことができるようになります。
文の中に、なくても意味が通じる語があると、文全体がしつこい印象になります。次の例文では「開催」と「実施」の意味が重複しているため、どちらか片方だけで十分です。文を書き終えた後には、省ける語がないかをチェックしましょう。
また、私たちはこのような書き方を広めるために、講座の開催を実施中です。
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慣用句とは、ひとまとまりの言葉・文句や言い回しのことで、省略したり短縮したりすることはできません。
例えば、以下の文章では「諦めるほかない」という言い回しを使っていますが、正しい慣用句は「諦めるよりほかない」です。
本の出版は諦めるほかない状況です。
慣れない慣用句は使用しないようにするか、辞書などで調べてから使用するようにしましょう。
漢字の多い文章は読みにくくストレスがかかります。特にWebでは、常用漢字表に載っていない漢字の使用は避けるようにしましょう。
NGな表現例 | OKな表現例 |
---|---|
の様 | のよう |
頂く / 戴く | いただく |
私達 | 私たち |
若しくは | もしくは |
又は | または |
最後のポイントは、書いた文章を読み返すことです。読み返す際のポイントは、時間をあけて、自分が書いた文章だと思わずに読むことです。
それが難しい場合には、身近な人に読んでもらって、違和感や分かりにくさを感じる箇所がないか、客観的な意見をもらうのもおすすめの方法です。
とくにWebサイトで公開する記事の読者の多くは、移動中や隙間時間にスマホで記事を読んでいます。もちろん媒体にもよりますが、小説や論文のように一字一句を丁寧に読んでくれるわけではないと覚えておきましょう。
そのため、Webで記事を書く際には、タイトルや項目、小見出し、太文字やアンダーライン部分の文を読むだけで話が通じるかどうかが重要なポイントです。文章を読み返す際には、要点が分かりやすいかどうかを確認しましょう。
上手な文章の書き方を身につけるためには、技術を学ぶ必要があります。文章力を高める書籍も参考にしながら、トレーニングをつんで、文章力向上を目指しましょう。
株式会社Remedies CEO。欧米学問のテクニカルライティングに基づいた執筆技法で、プロダクトライティングや、専門性が高い記事の執筆を行う。PR会社、ソフトウェアメーカー、スタートアップの立ち上げを経て、Remediesを起業。wordrabbitで執筆した記事は累計1,000万PVを超える。