主語とは
主語とは、文の中で何が・誰がなどをあらわす言葉です。例えば、「花がきれい」や「私が走った」では、「花が」「私が」が主語で、文の中の主題や動作の主体(動作をする人やもの)を示しています。
そして、文の中で主語とセットで用いられるのが述語です。述語は、主語を詳しく説明する語です。
私たちは、お金が足りなかったので2駅先まで歩いた
「私たちは」が主語、「歩いた」が述語です。述語は、主語が「どうした」かを詳しく説明します。主語と述語をあわせると「何が・どうした」という文の骨格となります。
主語の見つけ方
日本語の主語を見つけるポイントは、とにかく先に述語を探すことです。述語を見つけてから、それをしたのは誰か(何か)を探すことで主語を簡単に見つけることができます。
主語の特徴
主語は助詞「〜は」や「〜が」を伴います。
主語の見つけ方
- まずは、文末にある述語を見つける
- 述語と意味がつながる語を見つける(誰が〜どうした。の誰がにあたる部分)
主語がない文(主語の省略)
主語でよく問題になるものとして、主語がない文があります。日本語の主語は省略することができます。例えば、同じ主語が続く時や、言わなくても主語が通じる時に主語を省略します。
以下は主語である「私が」を省略した文です。
私は髪が長い。瞳は黒だ。一人暮らしをしていて、実家は遠く北海道にある。大学への進学を機に東京に出てきた。
この文を主語を省略せずに言おうとすると、次のようになります。
私は髪が長い。瞳は黒だ。私は一人暮らしをしていて、実家は遠く北海道にある。私は大学への進学を機に東京に出てきた。
全ての文に「私は」が入っているとかえって読みにくいのではないでしょうか。このような時には、主語を省略すると読みやすくなります。日本語では文の前後の関係から、主語が何なのかを察します。
ただし、主語が分かりにくいににもかかわらず主語を省略してしまうケースには注意が必要です。
主語の省略の例
話している相手「22になったよ」
↓
22になったのは年齢? 日付? 体重?
このような主語の省略は、日常的な会話では非常に頻繁に見られます。会話での主語の省略は、相手に「何が? 」と質問すればよいことですが、文の場合には主語がないことによって意味が通じなくなってしまいます。
文を書いている時、読者を意識しないで書き進めてしまうと、つい主語を省略しすぎてしまい、意味がわからない文になってしまうことがあります。これは是非とも避けたいところです。
主語の省略とは
- 日本語では、同じ主語が続く時や、言わなくても通じる時に主語を省略する
- 省略して意味が通じなくなることがあるので注意が必要
主語を省略する際には、客観的に見て主語がなくても意味が通じるかどうかに注意し、誰にでも分かりやすい文を書くように意識することが大切です。
まとめ
主語とは
- 「誰が・何が」をあらわす
- 主語を見つけるには、まず文末にある述語を探す
- 主語は省略されることがある
主語の働きについて解説しました。正しい日本語を覚えることで、相手に誤解を与えることが少なくなり、言いたいことがスムーズ伝わります。間違った文章を指摘することもできるようになるので、少しずつ覚えていきましょう。