修飾語とは
修飾語は、ほかの文節をくわしく説明する文節です。
被修飾語とは
被修飾語は、修飾語によってくわしく説明される文節です。「被」は被害者、被保険者などのように「〜される」という意味をあらわします。
名前 | 文の中での役割 |
---|---|
修飾語 | ほかの文節をくわしく説明する文節 |
被修飾語 | 修飾語によってくわしく説明される文節 |
被修飾語は文の成分(主語、述語、修飾語、接続語、独立語)とは違うものです。被修飾語が主語のこともあれば述語のこともあります。
修飾語・被修飾語の見つけ方
詳しく説明するもの、説明されるものを見つけることで、修飾語と被修飾語を判別することができます。
難しい 本
修飾語「難しい」が、被修飾語である「本」を修飾しています。きれいな文章を書く ライター
修飾語「きれいな文章を書く」が、被修飾語である「ライター」を修飾しています。分かりやすい 文法
修飾語「分かりやすい」が、被修飾語である「文法」を修飾しています。
ポイント1. 修飾語と被修飾語の距離を近くする
分かりやすい文章を書くために、修飾語と被修飾語の距離を近くに配置します。次の例のように、「ワーキングマザーが」と「書いた」、「子育てと仕事の両立が」と「家庭に与える影響」、「私は」と「感銘を受けた」のそれぞれの距離を近づけると文章が分かりやすくなります。
分かりにくい文章
私は、ワーキングマザーが子育てと仕事の両立が家庭に与える影響について書いた本に感銘を受けた。
分かりやすい文章
子育てと仕事の両立が 家庭に与える影響についてワーキングマザーが 書いた本に、私は感銘を受けた。
ポイント2. 長すぎる修飾語を使わない
2つ目のポイントは、長すぎる修飾語を使わないことです。修飾語が長すぎると、文章を読むのにストレスがかかり、理解が難しくなったり誤読が起きやすくなったりします。単文を意識して、文章をほどよい位置で区切ります。
分かりにくい文章
新しく広報部長が企画したコラボレーションは、実際に人気ワインメーカーの社員の方がご自宅でも作っている「お酒のアレンジレシピ」を特集した、画期的なインパクトと継続性を兼ね備えた期待のキャンペーンです。
分かりやすい文章
新しく広報部長が企画した「お酒のアレンジレシピ」。実際に人気ワインメーカーの社員の方がご自宅でも作っているレシピの特集です。画期的なインパクトと継続性を兼ね備えた期待のキャンペーンです。
ポイント3. 長い修飾語を先に書く
3つ目のポイントは、長い修飾語を先に書くことです。次の例では、長い修飾部である「非常にコストのかかる」を前に持ってくることで分かりやすくなります。
分かりにくい文章
昔の大きな非常にコストのかかる機械
分かりやすい文章
非常にコストのかかる大きな 昔の機械
ポイント4. 時や場所をあらわす修飾語は前に書く
4つ目のポイントは、大きな条件を前に書くことです。大きい条件とは、時間(いつ)、場所(どこで)に関わる情報です。次の例では、場所に関わる「地方では」を前に配置することで、文章が分かりやすくなります。
分かりにくい文章
市場にも自家用車でご来場される方が大変多く、限られたスペースの中で駐車場サービスをご提供することは地方では課題の一つでした。
分かりやすい文章
地方では、市場にも自家用車でご来場される方が大変多く、限られたスペースの中で駐車場サービスをご提供することは課題の一つでした。
ポイント5. 指示語は対象に近づける
5つ目のポイントは、指示語を対象に近づけることです。次の例では、指示語である「これ」を「今回の新刊」に近い位置に持ってくることで、ストレスなく文章を読むことができます。
分かりにくい文章
今回の新刊は1年前から入念に準備を重ね、多くのプロモーション用資料を準備してきました。これは、私の自信作です。
分かりやすい文章
今回の新刊は1年前から入念に準備を重ねてきました。これは、私の自信作です。多くのプロモーション用資料を準備してきました。
修飾語・被修飾語の関係性で文章は分かりやすくなる
修飾語・被修飾語の位置や関係性を意識することで、分かりやすい文章を書くことにつながります。文の構造をシンプルにすることにもつながるため、ぜひ気を配り、分かりやすい文章を書くうえでの参考にしていただければと思います。