文の構造

文の構造には、単文・重文・複文・重複文の4種類があります。

単文とは

単文(読み方:たんぶん)とは、述語が1つの文のことです。最もシンプルな文の形です。

私は本が好きです
主語 + 述語

重文とは

重文(読み方:じゅうぶん)とは、単文が2つ以上並列に重なった文です。接続詞で結ばれていることが多いので、切り離すことができます。

私は本が好きで、弟はスポーツが好きです
主語 + 修飾語 + 述語、主語 + 修飾語 + 述語

複文とは

複文(読み方:ふくぶん)とは、1つの単文の中に単文が組み込まれている文のことです。英語では、I think that〜のように、文の中に主語 + 述語が含まれている形です。学校文法では複文を取り扱わない場合があります。

私は父が買ってくれた絵を大切にしている
[主部(主語 + 述語)] + 述語

複文のタイプ

複文には、いくつかの種類があります。

節とは主語・述語を含む一連の文節のまとまりを意味します。学校文法では説明が説明がない場合もありますが、国語文法では節という概念で複文をいくつかのタイプに分けて考えることができます。

1. 連体節。名詞を修飾しているタイプの複文。

彼女が作ったケーキは、おいしかった。
単文にすると、「彼女がケーキを作った。美味しかった」となる。

2. 補足説(名詞句化)。「こと」や「の」を伴って名詞になったタイプの複文。

テーブルの上のケーキを食べたのは、私です。
単文にすると、「テーブルの上にケーキがある。食べたのは私です」となる。

3. 補足説(引用節)。文中に「」があるタイプの複文。

彼は、僕はケーキを食べてないと言った。
単文にすると、「彼は言った。ケーキを食べてないと」となる。

4. 補足説(疑問表現)。「か」や「かどうか」で前の文を受けている疑問表現タイプの複文。

何をしていたかを説明しなさい。
単文にすると、「何をしていたのですか。説明しなさい」となる。

5. 副詞節。 述語を修飾して、原因・理由、目的、条件などをあらわすタイプの複文。

おなかが空いていたので、ケーキを食べた。
単文にすると、「おなかが空いていた。だからケーキを食べた」となる。

重複文とは

重複文(読み方:じゅうふくぶん)とは、重文と複文が結合された文です。

私は毎晩仕事終わりにのんびりしながら飲むお酒が大好きだ
単文にすると、「私は大好きだ。毎晩仕事終わりに飲むお酒が。のんびりしながら飲むお酒が」となる。毎晩仕事終わりに飲む、と、のんびりしながら飲む、が両方お酒にかかっている複文。

単文・重文・複文・重複文を見分けるコツ

単文・重文・複文・重複文を見分けるには、述語を探すのがポイントです。

単文・重文・複文・重複文を見分けるコツ

  • 述語が1つであれば単文。
  • 述語が2つ以上で、単文が単純に2つ連結した形であれば重文。
  • 述語が2つ以上で、文の中に述語が入り込んでいる形であれば複文。
  • 述語が2つ以上で、単文が連結したものが文中に入り込んでいれば重複文。

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文の構造を理解して分かりやすい文章を書く

単文・重文・複文・重複文の違いを取り上げました。日頃、文章を読む際にそれぞれの違いを意識しながら読むことで、文の構造を見分けられるようになりましょう。