使役とは

使役は、他のものに何かの動作をさせる意味を持つ文の形です。語幹に「せる」を伴って使役の形となります。例えば「子どもが公園で遊ぶ」を使役の文にすると「父親が子どもを公園で遊ばせる」という形となります。

文法的に、使役は、立場を表す表現である「ヴォイス」として扱われます。受け身もヴォイスの一つです。

使役文の作り方

使役文を作る際には、使役の意味をあらわす助動詞「せる」「させる」「しめる」を使います。例えば「走る」に「せる」を合わせて、「走らせる」、「書く」に対して「書かせる」といった方法で使役文を作ることができます。

使役の例文

使役の例
- 嫌がっている彼をリタイアさせた
- 娘を無理やり泳がせた
- 実力を知らしめる

使役受け身

使役受け身とは、自らの意思ではなく、「他の人に強制されて行った動作」を表現します。例えば「彼女にプレゼントを買った」を使役受け身にすると「彼女にプレゼントを買わされた」となります。使役受け身は、通常の使役に加えて、「嫌々やる」といった意味が加わっています。

使役受け身の例文

次の例では「ピアノを練習した」と比べて「母に強制されて嫌々練習した」、「グラウンドを5周した」と比べて「コーチに強制されて嫌々5周した」という意味が加わっています。

使役受け身の例
- 母にピアノを練習させられた
- 罰としてコーチにグラウンドを5周も走らされた

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使役表現は立場をあらわす表現

使役は、一部の表現を変えることによって、文章のニュアンスを大きく変化させる表現です。使役文を適切に使いこなすことで、より分かりやすい文を書くことができます。文を書く際には、使役の形式を理解したうえで使用しましょう。