修飾語とは・意味
修飾語は、ほかの文節をくわしく説明する文節です。
修飾語によってくわしく説明される文節を被修飾語といいます。
修飾語は通常は1文節ですが、2文節以上続く修飾語を修飾部と呼びます。
文節とは
文節は、意味がわかる一番小さな単位の区切りのことです。文節に区切るには、「ネ」や「ヨ」を入れて自然な場所で区切ることがポイントです。
文節などの言葉の単位の基本やポイントについては、言葉の単位の記事で紹介しています。
修飾語の例文
修飾語について例文で説明します。
修飾語がない文章
母は、乗っていた。
「母は」が主語、「乗っていた」が述語ですが、これでは、何に乗っていたのか、分かりません。
修飾語がある文章
母は/昨日/、/買ったばかりの/赤い車に/3時間ほど/乗っていた。
修飾語があるので、母が乗っていたのは、「買ったばかりの赤い車」であることが分かります。
それぞれ、次のように修飾しています。
「昨日」が「乗っていた」を修飾している。
「買ったばかりの」が「赤い車に」を修飾している。
「3時間ほど」「乗っていた」を修飾している。
言い方を変えると、
「乗っていた」と「昨日」は修飾・被修飾の関係にある、もしくは、「乗っていた」は「昨日」の被修飾語である、とも言います。
少しややこしく感じるかもしれませんが、修飾するとは詳しく説明することだと覚えておけば十分です。
修飾語の種類
修飾語には、連体修飾語と連用修飾語の2種類があります。
(1)連体修飾語
修飾語の中で体言(名詞)を修飾するものを、連体修飾語といいます。
緑のトカゲ。
「緑の」がトカゲ(名詞)を修飾している連体修飾語です。
(2)連用修飾語
修飾語の中で用言(動詞・形容詞・形容動詞)を修飾するものを、連用修飾語といいます。
早く歩く。
「早く」が歩く(動詞)を修飾している連用修飾語です。
修飾・被修飾の関係をあらわす5つのパターン
修飾・被修飾の関係をあらわす種類は、大きく分けて5パターンがあります。修飾語は、必ず被修飾語の前にきます。複雑な文では、修飾語と被修飾語の間にいくつもの文節を挟むことがあるので注意が必要です。
(1)「どのくらい・どんなだ」の関係
非常に美しい
「非常に」が修飾語、「美しい」が被修飾語です。
(2)「どこから(に)・どうする」の関係
店から出る
「店から」が修飾語、「出る」が被修飾語です。
(3)「何を(に)・どうする」の関係
アイスクリームをこぼす
「アイスクリームを」が修飾語、「こぼす」が被修飾語です。
(4)「いつ(どこで)・どうする」の関係
明日訪問する
「明日」が修飾語、「訪問する」が被修飾語です。
(5) 「どんな(なんの)・何だ」の関係
よい流れだ
「よい」が修飾語、「流れだ」が被修飾語です。
修飾語の見分け方
修飾語を見つける時のポイントは、見つける順番です。
まず、述語を見つけて、次に主語を探します。どちらも見つかったら、主語や述語を詳しく説明している文節が修飾語です。
このように、述語・主語・修飾語という順番で見つけることでかなり簡単に見分けることができるようになります。
修飾語と被修飾語を探す問題
練習例として、修飾語・被修飾語を探す問題を紹介します。
「庭の」がどの文節を修飾しているか、考えてみましょう。
庭のあじさいがきれいに咲いた。
「庭の」が修飾する文節を探すには、つなげて読んで自然なものを探します。修飾語は被修飾語の前にあることも覚えておきましょう。
庭の→あじさいが ○
庭の→きれいに ×
庭の→咲いた ×
「庭の」が修飾しているのは「あじさいが」です。
もし、どれがどれを修飾しているのか迷った際には、 修飾・被修飾の関係をあらわす5つのパターンを振り返りましょう。
それでも迷う場合には、言葉を別のものに置き換えて試してみる(庭の→ビルの上のなどの別の言葉に置き換えてみる)とよいでしょう。
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修飾語は他の文節を詳しく説明する
修飾語について解説しました。ポイントは3つです。修飾語のはたらきを理解して分かりやすい文章の作成に取り組みましょう。
修飾語とは
- 修飾語は他の文節を詳しく説明する
- 修飾される文節は被修飾語とよぶ
- 修飾語には、連体修飾語と連用修飾語がある